2008年10月09日

砂の器

暗い生い立ちが公になることを恐れて、成功した音楽家は養父を殺害する。ハンセン病患者に対する差別、貧困、人間性の葛藤、その映像美、松本清張原作‘砂の器’も面白いですが、数少ない原作を超えた映画といえる野村芳太郎監督作‘砂の器’。
 
その殺された養父である警官を演じていたのが、先日亡くなった緒方拳だったとは!まるで本当に田舎者で人柄のよい警官の役を、緒方拳は存在感を示すことなく見事に演じていたといえるのではないでしょうか(中学生頃に映画館で観たためかなり記憶が薄れてきていたのですが)。
 
砂の器以外に「復讐するは我にあり」「楢山節考」「鬼畜」・・・極悪人、善良な一般人、偏屈の小説家等々、緒方拳の演じる役柄こそ彼自身が有する本来の性格ではないのか、そのように錯覚してしまいます。だからこそ養父である人の良い警官は、彼自身を感じさせなかったのではと今更ながら思われます。
(それにひきかえ、昨今の自称名優連中達は、愚かにもその過剰演技で映画をぶち壊していることに気がつかないのでしょうか)
 
非常に惜しい俳優をなくしたものです。三十数年ぶりに‘砂の器’が見たくなりました。
 
 
posted by ドンドン at 18:13| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画
この記事へのコメント
>緒方拳の演じる役柄こそ彼自身が有する本来の性格・・・。

なるほど。それこそが演技なのかもしれませんね。
私は好きだったのですが、先日亡くなったポール・ニューマンについてはいかがでしょう?
アメリカ映画と日本映画では文化も違うので考え方を異にするでしょうか。
Posted by ikutax at 2008年10月10日 17:10
ikutaxさん、いつも書き込みありがとうございます。
もちろん‘ポール・ニューマン ’私も大好きな俳優です。
「明日に向かって撃て」「スティング」「ハスラー」「ノーバディーズフール」「評決」・・・ほんと名作ばかりですね。ikutaxさんはどの作品を一押ししますか?もしかすると「ノーバディズ・・」でしょうか。
さまざまな役柄を演じたポールニューマンですが、私は彼の演じる楽天的な役柄が好きなので「スティング」を一押しします。
ちなみにハリウッド映画で一番好きな俳優は‘ジーンハックマン’です。
Posted by ドンドン at 2008年10月11日 12:00
ドンドンさんがジーン・ハックマンを一番好きだというのは以前に聞いてますからもちろん知ってましたよ。ちなみに私も一番かどうかは判りませんがジーン・ハックマン大好きです。

さて、ポール・ニューマンの作品の一押しは、作品としてはドンドンさん同様に「スティング」ですね。
ただ、彼の演技を含めて雰囲気が一番なのは推察どおり「ノーバディーズ・フール」です。
どちらも私の中のベストですね。作品賞と主演男優賞の別として。
Posted by ikutax at 2008年10月11日 18:38
やっぱり「スティング」はいいですよね〜そして「ノーバディーズフール」も。
ところでハリウッド俳優のうちで私の永遠のライバルは‘ジョージクルーニー’です???
Posted by ドンドン at 2008年10月14日 19:21
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